皆さんこんにちは、営業部の志村です
この間行ってきた現場で水道管老朽による漏水で床下が水浸しになってしまっていた物件がありました。今回はこちらの水道管の老朽による漏水の起こる原因や水道管についてご紹介をします
↑こちら実際の漏水現場の写真です、洗面台の床下がこんなに水浸しになっていました…
漏水が起こっていたこちらのお宅なのですが場所が集合住宅の1階なので床下が漏水しててもなかなか漏水している事に気が付きにくい所です、2階や3階が漏水すると下の階にも天井などから水が漏れてくるので下の階の方も大変になってしまったり工事箇所は増えてしまいますが早めに水道が漏水している事に気が付く事が出来ます。
もし漏水している事に気が付かずに水浸しのまま時間が経ってしまうと、カビが生えたり床下の木材部分が腐ってしまうので大規模な工事をしないといけなくなってしまいます、もっと言ってしまうと床の上まで水が上昇してしまい大変な漏水の被害になっていたかもしれなかったです。
↑工事をする前の現場の様子です
こちらの現場は居住者の方が洗面台の下からシューシューと音がするのに気が付いて漏水している事と漏水箇所を発見する事が出来ました。上の写真でも分かる通り漏水が起こっても大抵が床下などの外からは見えない所なので一見普段通り変わらない様子でも床下を見てみたら…というケースが多いですね。
漏水を発見する要因にもなったこのシューシューという音…この音の発生源は漏水している水道管からしている音でした
↑赤丸の所が漏水している箇所です
この漏水している箇所からシューシューという音がしていました、居住者の方曰く最初はお隣の方が水を使っている音かと思ってたけどやたら音が近いなと感じて気が付いたそうです
音が鳴る原因はこの漏水している箇所に空いていた穴でした、この穴は水道管に老朽化によって空いてしまったもので孔食(こうしょく)、またはピンホールと呼ばれています
この穴から水が漏れていたためシューシューという音がしていたのです。
今回は音で漏水している事も漏水部分もピンポイントで分かりましたが必ずしも水が漏れている音がするとは限らないです、開いてしまった穴が小さかったりすると音がなかなかしないので漏水に気が付かなかったり、漏水に気が付いてもどこから漏水しているのかハッキリとした位置が分からないのでそんな時はもう地道に床に穴を開けて手さぐり手さぐりで漏水箇所を探すしかないですね…
↑穴が開いている箇所のアップです
写真でも見て分かる通り穴の大きさは1~2㎜程度のものです、水道管に開いてしまった穴としては大きい方ですがたった1㎜ぐらいの穴であんなに水浸しになってしまうのですね…
このような水道管に穴が開いてしまう孔食は金属で出来た水道管に起こってしまいます
金属製の水道管が水の流れによってダメージを受けて腐食してしまう事で穴が開いてしまいます…更にこの金属製の水道管は設置した職人さんの腕やスキルによって耐久度が左右されてしまいます
この赤丸で囲っている箇所はそれぞれの水道管のパーツをくっつけている接合部分です、この接合部分に金属を溶接して組み立てているのですがこの溶接は全部職人さんの手作業でくっつけられているのでどうしてもその当時の職人さんのスキル次第で水道管の耐久度が変わってしまいます。
金属製の水道管が老朽化した時の問題は漏水以外にも
水道管から茶色い水が出てきてしまう
という問題もあります…この茶色い水が出てきてしまう理由は水道管の錆びです、金属なので年月が経つと水道管が錆びてしまい錆びの混じった茶色い水が出てきてしまうのです。
漏水や茶色い水が出てきてしまう等の問題の解決方法は水道管を新しいものに交換する事ですね、今回の現場でも水道管を交換して解決しておりました
こちらが新しい水道管です、前の水道管とは全く見た目が違いますね
この新しい水道管は『架橋(かきょう)ポリエチレン管』と呼ばれるもので樹脂で出来ている水道管です、最近使われる水道管のほとんどがこの架橋ポリエチレン管です。
架橋ポリエチレン管は継ぎ目の所も継ぎ目用のパーツにはめるだけなので耐久性の違いも無くなりますし工事の時間もグッと短縮させる事が出来ます!
またこの水道管は孔食だけはでなく凍結による問題にも強いです
『凍結パンク』と呼ばれるこの問題…
水道管内の水が凍結してしまい水の体積が増える事によって水道管が破裂してしまうのです、今年は特に大雪が降って以降かなり多発していました
架橋ポリエチレン管は金属製の水道管とは違い伸縮性があるので水道管の中の水が凍って体積が増えても破裂することが無く、水が解凍した後も通常通り使えるようになります。
↑加工もしやすいので金属では設置し難かった所も以前よりはやりやすくなりました。
この水道管の交換なのですが、老朽化による問題が一部分出てきたらその問題のあった箇所だけ取り換えるというのも手ですが出来れば建物全体の水道管を一気に取り換えるのがオススメですね
一か所問題が出たという事はもう他の場所でも問題がいつ起きてもおかしくないという事でもあります、そこの部分だけ取り換えてもまた別の場所で問題が、またしばらく経ったら別の箇所で問題が…と連鎖してしまう可能性があります、そうすると手間もかかってしまいますし何より問題がずっと長引いてしまいます。
水道管はほぼ常に水が流れている所なのでこうした劣化による問題とは嫌でも向き合わなくてはいけないものですね…。